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2012/09/07

座頭市物語 #5「情知らずが情に泣いた」

録画した日〔2012/8/11:時代劇専門チャンネル〕

時には娼婦のように黒沢年雄が孤高の人斬り稼業役で参戦。
盲目の妹・市毛良枝のために、リスペクトする座頭市斬りを請け負うことになってしまいます。
ヒール軍団の賭場で荒稼ぎした座頭市。
お約束のトラブルが勃発するものの、座頭市のポテンシャルを見抜いたヒール軍の用心棒・黒沢年雄はそれを制止します。
そして黒沢年雄は、敵対ポジションの座頭市を盲目の妹・市毛良枝を交えた「宅飲み」に誘いました。
この宅飲みで座頭市は十八番ムーブ「手酌ピタっと止め」をTVシリーズ初披露。
百戦錬磨の猛者・黒沢年雄のみならず、昭和の茶の間の度肝を抜きます。
黒沢年雄の人斬り稼業は、市毛良枝の治療費「100両」を稼ぐためのビジネスライクなもの。
盲目の妹・市毛良枝は、大好きな兄が人斬りとは露知らず「剣の先生」稼業だと思い込んでいる状況でした。
それを察した心優しい座頭市は、デキの悪い教え子ギミックで市毛良枝の幻想を守ります。
こうしてリスペクトし合った2人ですが、渡世人としての立場上は敵対関係。
最後はヒール軍プロデュースによる一騎打ちがセッティングされ座頭市が勝利、市毛良枝を残して黒沢年雄を斬ってしまいました。
個人ベースでの信頼・友情よりも渡世人としての流儀が優先される座頭市の世界。
これによって、座頭市vsベビーフェイスの悲しい斬り合いも起こり得るという事になります。
今回の両雄並び立たないエンディングは、そんな厳しく無情な「座頭市ルール」をあらためて茶の間に提示したものといえるでしょう。